歯医者での歯科治療の過程で金属アレルギーの症状を引き起こしてしまうことがありますが、これらは口の中に留まらず全身にアレルギー症状を引き起こします。さらに厄介なのは、こうした歯医者での歯科治療が原因である金属アレルギーは中々本人もその原因が歯にあるとは気が付きにくいので、ハウスダストや身につけている貴金属、さらには食品や職場の環境などアレルゲンを探しても中々辿りつけません。いくつかの専門医を回ってようやく歯医者での歯科治療が原因だと気づかれる方も多いのですが、こうした歯医者での歯科治療が原因である金属アレルギーは誰にでも起こりうることです。歯医者での歯科治療では銀歯などの詰め物や被せ物に金属を使用しますが、こうした金属が溶け出し血液中に運ばれていく中で金属アレルギーが発症します。こうした症状は必ずしも歯医者での歯科治療が失敗だったいうことではなく、銀歯など詰め物や被せ物は口の中でいずれ劣化し腐敗してしまうので、回避が難しいという理由もあります。
こうした歯医者での歯科治療が原因となる金属アレルギーですが、金属アレルギーの患者に多く共通する症状として電磁波過敏症が挙げられます。電磁波過敏症は日本ではあまり知られていませんが、スウェーデンなどでは認知度が高いので、保険制度の対象になっているほどよく知られるものになっています。こうした電磁波過敏症は特定の電磁波に対して頭痛や鼻づまり、手足の冷えや不眠などを誘発します。さらには頭の動きが鈍くなるといった数値化しにくい症状から、重度から軽度なうつ症状まで様々な症状となって現れます。こうした電磁波過敏症の諸症状は自立神経失調症やその他の体調不良と混同されやすいので、まして日本では中々電磁波過敏症であると自己判断出来る方は少ないですが、先に述べたように金属アレルギーの症状をお持ちの方はこうした電磁波過敏症になりやすいという相関関係が確認されています。まだまだ電磁波過敏症自体が日本では認知されていないので、日本人の金属アレルギーと電磁波過敏症の相関関係が有意な差で現れるかは今後の研究を待つ必要がありますが、欧米などでは歯医者での歯科治療のおいても徐々にスタンダードな考え方になっています。このように歯医者での歯科治療で大きなトラブルになりかねない金属アレルギーですが、電磁波過敏症と大きな因果関係があると見られています。歯医者での歯科治療の中で金属アレルギーを持っているとわかった方は、こうした電磁波過敏症についてもリスクが高くなるので、上記のような症状が現れた方は一度電磁波過敏症についても調べてみることをおすすめします。
2015.12.20