金属アレルギーが増加しています。特に夏場等の汗をかくことが多い時期になると多く発生します。金属製の時計等が触れていて、金属成分が溶け出してそこにかやみの成分が発生し、やたらと痒くなります。これは結構きつくてか書かずにおれない状態になります。金属の時計バンドをしていて、その裏側が赤く変色して書いている人を見ることがありまずか、まさにそれです。
体内に金属成分が溶け出しても同様のことが起こります。以前は歯科治療において、被せもの等に金属を用いていました。今もその治療法は行われていますが、金属アレルギ-ということがわかっている場合は代替品を用いて施術が行われます。人によっては十年以上も前に体内に取り込まれた金属が少しずつ溶けだして体内に取り込まれて、その量が発症に至る量を超えたために金属アレルギ-がとつぜん、あるいは徐々に出てきます。
金属から溶出した金属イオンが、人体が本来持つタンパク質と結合し、かゆみの原因になるアレルゲンを作り出すので。金属イオンが血流によって全身に運ばれると全身性皮膚炎を起こすこともあり個人差はあるものの、非常に不快な状態になるのは間違いありません。日本人で12人に1人は金属アレルギ-であります。
金属アレルギーには様々な金属の種類があります。典型的な金属アレルギ-ではニッケルアレルギーでしょう。金属アレルギーの中で最も多い金属アレルギーです。ニッケルは非常に有用性の高い金属で、よくつかわれるので自然とアレルギ-症状が起きるのも多いです。そして、コバルトアレルギーも多く発生する金属アレルギ-です。科学的にニッケルに近いので、ニッケルアレルギーのひとは、その半分の人はコバルトアレルギーがあります。塗料(エナメル、ラッカー)、陶器のうわぐすり等に含まれていて、食品にはナッツ類、青のり、ヒジキ、ココアなどに含まれています。クロムには「3価クロム」と「6価クロム」の2つがあり、クロムアレルギーは、「6価クラム」で引き起こされます。
そして、金、水銀、鉛、パラジウム、アルミニウム等はアレルギー反応が発生する可能性があります。歯科治療で用いられる金属は、主にパラジウム、金、水銀などですが、場合にっては、ニッケル、クロム、コバルトなどを含む場合もありうります。
そのことが原因で、口内炎、歯肉炎、口唇炎(こうしんえん)、舌炎、口腔扁平苔癬などが発症することがあります。ただ、最初は口の中のただの疾病にしか見えず、過去の歯科治療で埋め込まれた金属が原因であることには、普通の歯医者さんではなかなか気が付かないものです。アレルギーの基礎知識を理解した歯科医によるみたてと実際の治療行為が必要なのですが、意外とその手の歯医者さんが少ないというのは現実の問題として存在します。