■金属アレルギ-と亜鉛
体の中で溶けだして イオン化して溶出した金属が、金属アレルギーの原因となります。溶出のしやすさは、イオン化傾向に準じて溶けやすい溶けにくいが決まります。所謂、一般に卑金属は溶出しやすく貴金属は極めて耐食性が高いため、溶出しにくいです。だから、金歯は口の中に入れておいても大丈夫ですね。金属アレルギーの原因となる金属では、ニッケル、クロム、コバルト、水銀の4つに大半が絞られます。
またアルミニウム、 亜鉛、パラジウム、ロジウム、なども原因になりやすいものです。亜鉛は良く使われますが。ロジウムは、あまり使われることは少ないです 。ホワイトワイヤー(ロジウムコーティング)は口の中で摩擦が少なくて、滑りがよいために治療期間が短くすることが出来ます。ただ体内で成分が滞留すると金属アレルギ-を引き起こします。 治療法としては、有害な金属をお口の中 から除去する以外に方法は有りません。対処療法では効果がありません。
虫歯等の治療は蝕まれた箇所を削りこんで、除去しそこに金属を埋め込むことですすめられます。蝕まれた箇所が、歯の根元まで進んでいる場合は神経を殺して、その歯自体を抜き去るということが行われます。
歯科の歯医者さんは基本は抜歯ということを避けてなんとか治療行為で対応したいと考えるものですが、神経のところまで進んでいる場合は抜歯が行われることが多いです。そうした治療の影響で金属アレルギ-が発生することが現実にあります。そもそも金属アレルギーといえば時計やアクセサリーと接している肌がむきだしになっているところで、かゆみや湿疹を引き起こす状態をさし示すことが多いです。
ところが、最近になってなかなか治りの悪い皮膚や粘膜の病気の原因として過去の歯科の治療に起因する歯科金属アレルギーが着目されています。皮膚科の先生は、かぶれ、むしさされ、食事内容等によってアレルギ-反応について、色々と 調査し、自分の経験に照らし合わせて原因を探ります。原因がわからないと、対処療法は出来るけれども、原因治療というのが出来ないからです。皮膚科の先生方がついつい見落としが地なのが、金属アレルギ-であります。口腔内の金属アレルギーは歯科治療がなされて、数十年を経て突然発症することがあります。そうなると、昨日、一昨日あるいは半年前にどうであったかを説明を聞いてもアレルギ-の真の原因にはなかなかたどり着かないことが多いです。
歯医者さんで、患者さんに過去に金属アレルギ-の人達をたくさん見てきたひとならば、金属アレルギ-のことを言いあいるかもしれません。ただ一般の歯科の歯医者さんはアレルギ-全般に関して詳しくは知らないことが多いです。