しかし、最初に問題とされた口の中の病巣は、失活歯(神経が生きていない歯:治療した歯、治療ができていない歯)に関わるものでした。
根尖病巣(根の先の膿袋)がある歯は勿論ですが、膿袋の治療が成功し、レントゲン上で膿袋の黒い影が消えて治療が成功したとされる歯でさえ、歯根部の歯質の象牙質の中(象牙細管内)に細菌(生きている細菌、死んだ細菌)が存在し続け、慢性的に持続的に遠く離れた身体の各部位に悪影響を与え続けて、様々な全身疾患の原因となっているということで注目されました。
最近の研究では虫歯菌も脳出血と関与していることが解っています。
その他、歯ブラシが届かない親知らずや、ボーンキャビティー(抜歯後の骨内の治癒不全)は慢性持続的に感染を起こしていて口腔から離れた全身に悪影響を及ぼしています。
虫歯や歯周病、根尖病巣をきちんと治療し、歯ブラシが届かない親知らずは抜歯をし、口腔内の病変を取り除いておくことが重要です。
ペリオプロテクトとオゾニトロンで口腔内の善玉菌をそのままに悪玉菌のみを選択的に除菌を行い、バクテリアセラピーで口腔内と身体に有益な乳酸菌を移植する方法。
口腔内と身体が健康となりアンチエイジングに繋がる
ペリオプロテクトとオゾニトロンで悪玉細菌(虫歯菌・歯周病菌)が激減あるいは無くなり、新たに移植した乳酸菌が悪玉細菌の増殖を抑えることで口腔内の細菌叢が改善し、虫歯と歯周病になりにくい口腔内環境になります。また、血管内へ悪玉細菌が侵入して全身を巡る菌血症を予防し、動脈硬化による血管の老化を防ぎ、全身疾患(高血圧、心疾患、脳疾患、肺炎、糖尿病、自己免疫疾患、早産、リュウマチ、アルツハイマー型認知症など)も予防します。腸内細菌叢も改善(悪玉細菌優位→悪玉細菌優位)することにより、歯周病やアレルギーやその他の疾患に対しても免疫力が増します。
歯を残したいのなら根管内嫌気培養法で根の先の膿袋を治療して使い続けていくことができます。しかし、根管治療をした歯は膿袋が消えても今、起きている身体の様々な症状の原因となっているかもしれません。今症状が出ていなくても、老化や病気で免疫力が落ちた時に二次病巣の症状が出てくるかもしれません。
治療をして歯を残すかどうかは、身体への影響を考え、患者さんと十分にお話し合いをして決めています。
基本的に膿袋の無い、残存歯質が多い元気な歯(今後、腫れたり、割れたりしそうもない歯)は残して良いと考えますが、抜歯を宣告されたような失活歯は無理して残さない方が身体にとっては良いと考えています。
歯は骨に直接固定されているわけではなく、歯の側の繊維と骨の側の類似の繊維が相互に絡まって固定されています。ハンモックのような構造が、歯周靭帯と呼ばれるものです。抜歯されるときに、この靭帯が取り除かれないと、正常な治癒が起こらず、結果として穴が残ります。この穴はキャビテーションと呼ばれます。
1966年にアメリカで行われた調査では、抜歯された691例のうち77%にキャビテーションがあったか、完全に治癒していなかったかのどちらかだったとのことです。親不知がいちばん治癒しにくいところで、354例中実に313例にキャビテーションが見られました。キャビテーションは見つけるのが非常にむずかしいものです。日本では、その存在すらあまり知られていません。
このキャビテーションは数ミリから数センチメートルあります。キャビテーションの中にあるものは生体にとって非常に毒性がありますが、幸いなことに、この部分の血液の循環は非常に限られているため、毒素の体内への侵入には時間がかかります。キャビテーション内の毒素が病気の原因になることがありますが、ほとんどの場合は最初に歯の治療をした日からかなりたって異常に気がつきます。
人によってはすぐに反応を起こす場合もあります。キャビテーションの毒素によって引き起こされる病気には多発性硬化症やルーゲーリック病などの自己免疫疾患が多く見られます。キャビテーションの部分をきれいにすることによって、自己免疫疾患が改善されることはめずらしくありません。
根治療したすべての歯が感染しているとは限りませんが、キャビテーションがある場合は、100%毒素の存在が認められます。
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