口の中の虫歯や歯周病、根尖病巣などの悪玉細菌が皮膚疾患の原因となる(病巣感染)ことがあります。
皮膚科の医師が読む専門雑誌「目で見る皮膚科学 Visual Dermatology」において「歯科との連携で治す皮膚疾患」というタイトルで特集が組まれました。
皮膚科の医師が読む専門雑誌「目で見る皮膚科学 Visual Dermatology」[特集]「歯科との連携で治す皮膚疾患」の目次です。
目次をご覧になるとお解りのように皮膚疾患は口腔内の歯科金属だけでなく、虫歯や歯周病、根尖病巣などの悪玉細菌も皮膚疾患の原因となることもあるのです。
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今や医科歯科連携が
当たり前となってきました。
この症例は藤田保健衛生大学医学部の松永佳世子教授が、この皮膚科の専門雑誌に「齲歯(歯髄炎)治療により治癒した小児膿疱性乾癬」と題して投稿していた症例です。
この症例のようにたった1本の乳歯の虫歯が、全身に及ぶ皮膚症状を引き起こすことがあるのです。
身体の一部(主に耳鼻科や歯科領域)に細菌感染などによる慢性の炎症(歯科領域では虫歯や根尖病巣や歯周病など)があり、それ自体の症状は軽くても、これが原因となり他の臓器に反応性の病変をつくることを言います。
病巣感染として、最近では歯周病菌が血流に侵入し全身を巡る歯原性菌血症(歯科領域の細菌(虫歯菌や歯周病菌など)が血流に侵入し全身を巡る症状)により起こる動脈硬化や、全身疾患(心疾患、脳疾患、糖尿病、肺炎、リュウマチ、アルツハイマー型認知症など)がテレビや新聞で話題となっていてご存知の方も多いかと思います。
しかし、根尖病巣(歯の根の先にできた病巣:膿袋)の方がさらに重篤な症状を起こしうることは、まだあまり知られていません。
根尖病巣の根の先に溜まった膿袋(細菌の塊)は勿論病巣感染を起こし、歯から離れた身体の部位に様々な症状を起こすのですが、根尖病巣の無い失活歯(神経の生きていない歯:治療前、治療後共に)も全身疾患を引き起こすということがわかっています。
根管治療を行なった歯をレントゲンで見てみます。
左側の初診時は、歯の根の先に黒い膿袋が写っていますが、治療後は膿が消え溶け出してしまった骨が再生しています。
しかし、膿の消えた治療後でも、歯質に細菌や毒素、消毒液が染み付いており、身体に悪影響を及ぼす原因となってしまうのです。
根尖病巣は様々な疾患を起こすことは、4,000羽という現在では考えられない数のウサギを使った大実験で、100年前にウェストン・A・プライスらによって証明されています。
ハーバード大学教授のミルトン・J・ローズナウは、ウェストン・A・プライスの大実験の信憑性を増すために、さらに1,000匹を超える犬を使った実験を行い病巣感染説が正しいことを証明しました。
現在では「根管治療をした歯はガンと関係がある」という報告も多く寄せられています。
世界的に有名なスイスのパラセルサスクリニックはガンなどの難病や慢性病に対して、歯科金属(アマルガムやパラジウムなど)を除去したり、口腔内の病巣を取り除くことで驚異的な改善率や治癒率を上げています。このパラセルサスクリニックでは治療のためにEU諸国を始め、アメリカ、中南米など世界各国から患者が来院しています。
パラセルサスクリニックはヨーロッパで最も大きな自然医療の権威であることでその名が知られています。このクリニックでは症状をおさえこむ対症療法ではなく、根本原因に対してアプローチする治療を行っています。
「完全なナチュラルなものこそ人間の完全な治癒力を引き出すことができ、その人間は大自然の一部である」という視座のもと様々な治療コンセプトを適用しているクリニックです。
歯科を併設して医科と歯科の連携治療を行うことで通常の病院では治らない、原因不明の病気が治るのです。所長のThomas rau(トーマス・ラウ)医師は「歯の治療なくして、慢性病の治癒はありえない」と言います。
パラセルサスクリニックでの治療のほとんどは根本的な病気の原因となっている毒素の排泄、免疫力の向上に主眼がおかれています。
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